オスグッドとは?
皆さんは「オスグッド・シュラッター病」という病気を聞いたことがありますか?
一般的には「オスグッド」と呼ばれ、成長期の子供さんなどに多く発生する、膝のトラブルです。
スポーツを行う人や、男子に特に多いです。
英語では、Osgood-Schlatter病と書きます。
オスグッドの原因は?
ここからはオスグッドの原因を説明していきます。原因といっても、わかりやすく解説するので、安心してくださいね。
今回は図に表してみました。説明をしていきますので、まずはこの図をご覧ください。
これは、人間の膝関節を簡単に表したものです。
漢字が多くて大変かと思いますので、簡単に説明していきます。
・大腿骨…ももの骨です
・脛骨…すねの骨です
・膝蓋骨…一般的に「お皿」と呼ばれる膝の骨です
・大腿四頭筋…ももの前側にある筋肉の総称です
・軟骨…骨と骨のクッションです
・膝蓋腱…お皿とすねの骨をつないでいる繊維です
これである程度把握できたと思います。図は右側が前で、左側が後ろになります。
ここでもう一度図を見て下さい。
①~③があることに気が付いたでしょうか?
オスグッドはこの過程を経て、痛みとして現れます。
次はココを説明していきます。
①…大腿四頭筋(ももの前側の筋肉)の柔軟性が低下します。
②…すると大腿四頭筋にくっついている「お皿」が、上に引っ張られます。
通常であれば、大腿四頭筋が柔らかいので、自在に伸び縮みができます。
③…「お皿」が引っ張られたことで、下にくっついている「膝蓋腱」も上に引っ張られます。
最終的にすねの骨の軟骨部分についていた膝蓋腱がはがれ、痛みが出ます。
この3つの過程を経て、痛みが発生するのがオスグッドです。
オスグッドになったらどうすればいい?
オスグッドになったら、一生治らないのでは?と不安になることがあるかもしれませんが、安心して下さい。
オスグッドは18歳ころから痛みがなくなってくる場合がほとんどになります。
具体的な内容は専門的な話になってしましますが、脛骨粗面部の骨端線が閉鎖することが要因です。
ですから、病院では薬での治療や、アイシング・ストレッチなどを勧められます。
薬での治療は、私自身オススメはしていませんが、
オスグッドに関しては18歳まで痛みがごまかせればいいわけですので、
薬物治療に否定はしません。
ストレッチでは、大腿四頭筋(ももの前の筋肉)の柔軟性を高めていきます。
大腿四頭筋に関しては、正座をするだけでもストレッチできます。無理をしない程度にストレッチしてみるだけでも効果はあります。
大腿四頭筋の柔軟性が高まれば、
筋肉が自由に伸び縮みできますから、膝蓋骨を引っ張ることもなくなりますし、
膝蓋腱に負担がかかることもなくなります。
アイシングには、痛みを感じにくくさせる効果があります。
また、炎症を抑える効果もありますから、こちらは18歳までの中継ぎといったところでしょうか。
根本的な原因の解決にはなりませんが、痛いときには試してみるのもいいでしょう。
アイシングの方法としては、
(1)ビニール袋に、氷3:水1くらいで入れます。この時少量の塩を入れると、更に冷えます。
(2)膝に当てて、冷やしていきます。できれば直で当てるのがベストです。
(3)初めに冷たさやヒリヒリした痛みを感じるようになります。
(4)15分ほど経過すると、感覚がなくなってきます。
(4)の状態になったら、そこでOKです。
最初は冷たいかもしれませんが、何回もやると慣れるのでぜひ行ってみて下さい!
感覚がなくなってからも続けると、組織にダメージを負ったり、体温の低下につながったりします。
必ず、ある程度の休憩をとり、感覚が元に戻ってから2回目以降はやるようにしましょう。
まずは病院で相談!
今回はオスグッドについてご紹介してきました。
オスグッドは、時間経過で治るものです。ですから、もし「オスグッドかな?」と思ったら、病院で相談してみましょう。
治るまでの痛みのやり過ごし方を提案していただけると思います。
そのほかにも、今回ご紹介した「大腿四頭筋のストレッチ」も実践してみて下さい!
正座をご紹介しましたが、ほかにもたくさんあるので、無理をしない範囲で、
皆さんなりの方法を見つけて下さいね!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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